#子育て
子育てインタビュー:子どもも野菜も、愛情を注いだ分だけ立派に育つ
2022.04.09
薄田里実さん(43)宮崎市出身
都農町でニラ・千切り大根農家を営む薄田里実さん。「すすきださんちの新鮮野菜」とブランディングされた野菜にはファンがつき、SNSでも「#すすきださんちの新鮮野菜」とハッシュタグつきで投稿されるほど。そんな里実さんは3人の子育てに奮闘中のお母さんでもあります。仕事と子育て、その2つを両立させる里実さんの子育て事情をうかがいました。
−−宮崎市のご出身なんですね。都農町で農業に就いた経緯を教えてください
 私はもともと保育士をしていて、主人も宮崎市内の企業に勤めていました。主人は都農町の出身で実家が農家だったこともあり、跡を継ぐことになったんです。それで長女が1歳になるころに都農町へ引っ越して、同時に農業もはじめました。
−−どんなサイクルで1日を過ごしていますか
 朝5時に起きて、保育園に8時ごろ送迎して、9時くらいから仕事をはじめて、16時くらいに切り上げて家のことをして、17時に保育園にお迎えして、21時に就寝という流れです。
仕事と子育ての両立のコツですが、疲れてるときは夜に家のことをしないって決めています。以前はちゃんと洗い物を済ませて翌日のご飯を準備しなきゃと思っていたのですが、無理をしていることに気づいて。「無理なく私のペースでやる」ことを最近は心がけていますね。疲れた夜はゆっくりテレビを見て、朝5時に起きて家事を済ませたり。
−−農家とサラリーマン家庭との子育ての違いはどんなところにあるのでしょう
 私たちの場合、すごく時間の融通がきくところですね。参観日みたいに子どもの行事がある日でも仕事はしないといけないので、そういうときは1時間ずらすとか工夫ができるんです。自分のペースで仕事ができるので普通の職場にはもう戻れないかも(笑)
−−ありきたりな質問ですが、野菜を育てることと子どもを育てることについて、似ているなと感じることはありますか
 どれだけ愛情を注ぐかってところでしょうか。野菜にも子どもにも「立派に大きくなれよ」って思いながら接しています。とはいえ、子育ては思い通りにいかないことが多いのも事実ですが。悩んでばっかりですよ。

子どもが反抗期になれば衝突することも度々ありますが、学校の授業を通して私たち親のやっている仕事に興味を持ってもらえることもあるんです。話すきっかけになったり、仕事への理解を持ってくれるので嬉しいですね。
−−3人の子育てを経験されていますが、1人、2人、3人と育てるなかで心境の変化はありましたか
 長女を産んではじめて「お母さん」になる訳ですが、最初は戸惑いばかりでした。保育園で働いていたときから世の中のお母さんたちはすごい! と思っていましたが、なおさらその思いは深まりましたね。育児って大変ですけれど、誰かから褒められるものでもないから自分で自分を褒めたり。そういうお母さんは多いんじゃないかなあ。2人目、3人目と子どもを育てていくうちに慣れていく面もありますが、みんな個性があるので、ちゃんとその子たちと向き合いつつって感じです。
−−都農町で子育てをするなかで、いいなあと思うことはありますか
 それをすごくいいたかった! 保育料無料、子どもの医療費が無償、今年度は給食費も1年間無償なんですよ。すごいでしょ!? 子どもが3人いる親として、この3つはすごく助かっています。

ただ、子どもたちのことを考えると、近隣に遊べる公園があるといいなとは思います。私の住む東都農地区だととくに。町内に広くて3歳時くらいから中学生までが遊べるような遊具や設備があれば、休日そこに人が集まると思うんです。親たちにとって支援制度は喜ばしいものなので、子どもたちが喜ぶことが増えるといいですね。
−−最後に都農に感じる魅力とはなんでしょう
 やっぱり食べ物がおいしいってところ。農家仲間で福岡の久留米市からやってきた友人がいるんです。久留米はウナギが有名ですが、彼女にいわせると都農町のほうが絶対においしいって。ここにいれば新鮮な野菜も果物もすぐ手に入りますから、それだけ食が充実していると何かを食べることを目的に町外へ出かけることも少なくなりましたね。子どもたちもいっぱいおいしいものを食べて、たくましく育って欲しいです。
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