#仕事
まちの想いをカタチに「秀建設株式会社」
2022.01.31
設計図に沿って建材を加工し、住宅や建造物をつくり上げる大工職人。ひと昔前は花形の職業として一目置かれていましたが、現在は職人の高齢化や後継者不足など深刻な課題があり、都農町も例外ではありません。
若い職人育成に力を入れ、長年放置されてきた空き家に新たな魅力を注ぎ込む。おしゃれな建物を次々とカタチにし、まちの発展に貢献している建設会社が都農町にありました。
「厳しい世界だからこそ味わえる感動」
長年の知識と職人技を生かし、お客様の理想を叶える「秀(ひで)建設株式会社」。
代表を務めるのは都農町出身の黒木秀一さんです。
秀一さんが建設業の仕事をはじめたのは17歳のとき。大工だったお父様の影響でこの世界に足を踏み入れました。
学校で基礎を学んでこの世界に入る人もいますが、秀一さんは現場でお父様から技術を一から教わりました。人に優しく、多くの人から信頼されていたお父様ですが、仕事となるといっさいの妥協を許さず、指導はスパルタだったのだそう。「この世界はとくにそうかもしれないけれど、本当に厳しかったですね〜(笑)」。意見が合わず、喧嘩になることも多かったといいます。
厳しい世界でも今まで続けてこられたのは、大きなやりがいを感じるから。
「続けていくうちに仕事が楽しくなってくるんです。一個一個覚えたことができるようになって、周りからも少しずつ認めてもらえるようになって。若いころは夜中まで仕事に没頭していました」。

7年間の実務経験を経て二級建築士の資格も取得しました。
父と二人三脚で仕事に打ち込む日々。ところが、秀一さんが32歳のころ、頼りにしていたお父様が55歳という若さで他界します。秀一さんを心配したお母様は、「建設業は辞めてほかの仕事をしてもいいんじゃない?」といってくれましたが、ひと通りの技術を習得し、一人でも仕事をこなしていた秀一さんは独立を決意し、新たなスタートをきりました。「別の選択肢もあったかもしれないけど、今まで長年やってきたことを捨てることはできませんでした」。


「信頼があってこそ仕事につながる」
独立当初はお父様の抱えていたお客様のおかげでなんとか仕事がありましたが、依頼は徐々に減少。自分でやっていくことの難しさを痛感します。
「3人の子どももいたし、先輩の大工さんにお願いして仕事を手伝ったりしていました」。

がむしゃらに仕事をしていくなか、35歳という若さで都農町建築協会の会長をすることになりました。宮崎県の理事会にも参加するため、宮崎の建築業を引っ張っていく方々と交流ができ、学びも多かったようです。
「仕事をとっていくうえで大切なのは自分を知ってもらって顔を広げていくこと。特別なことや近道はないんですよね」。
飲みの場や集まり、付き合いなど、とにかくいろんな場に出向きました。信頼を築き上げていくのに10年は必要だといいます。

地道に培ってきた人脈のおかげで仕事も舞い込むようになり、従業員数も増えていきました。
「YARD1927」や「文明 BUNMEI」「まちづくりホステル ALA」など、小さな都農のまちに革命を起こしている建物のリノベーションを行ったのも秀建設です。
空き家をリノベーションした施設「文明 BUNMEI」
「若い職人さんのチカラに期待」
建設業で多くの若者が苦しむのが長い下積み。
下積み期間は単純な作業や雑用が多く、上下関係も厳しいので数年で辞めていく人も多いといいます。
「うちにも見習いできてくれる若者がいるんですが、基礎から教えていくうえで、やっぱり怒ってしまうんです。自分も怒られて育ってきたから、同じように接してしまうとうまく伝わらず、育てるって本当に難しいと感じました。わかっている側には簡単なことでも、わからない側からすると本当にチンプンカンプンなんですよね」。

「昔のように怒るだけの叩き上げの指導では、若者は育たない」と感じた秀一さんは、あまり口出しをせず本人に「任せる」ことを意識しはじめました。
やる気を持って仕事ができるようにサポートし、褒めたり認めたりすることも心がけるようにしたといいます。
「これからは若い職人さんにどんどん活躍してもらいたい」。
宮崎県建築業協会が主催する「ひむか大工塾」では、講師として若者の育成に努めます。
「今の若者がもっと育っていけば、仕事の質や量も上がるし、それが秀建設と建築業界の成長につながっていくと思います」。

2021年5月には秀一さんの息子さんが戦力として加わりました。
「息子はまだまだ半人前ですけどね〜」。言葉では突き放しながらも、表情から嬉しさが伝わります。お父様から数えて三世代。仕事に対する熱意と技術は、しっかりと後世へ受け継がれていました。
【秀建設株式会社】
業務内容:住宅・店舗等の新築工事及び増改築、リフォーム工事、その他
所在地:宮崎県児湯郡都農町大字川北21097番地3
営業時間: 8:00~18:00
定休日: 日曜・祝日(年末年始は除く)
TEL:0983-25-3877
FAX:0983-25-3885
携帯:090-1347-4353
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