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都農“愛”溢れる地元食材のアンサンブル! 彩りランチプレート
2021.03.10
都農町牧内の木々に囲まれた坂道を進むと、石段と壁につたが這う洋風の都農ワイナリーの建物が見えてきます。
都農ワイナリーは平成8年に創業、「いいぶどうがいいワインをつくる」の信念のもとワインづくりを行っています。厳しい自然環境の中で試行錯誤しながら育てあげられた最高品質のぶどうを使った都農ワインは、国内外の審査会にて数多くの賞を受賞するなど世界的に認められており、日本を代表するワイナリーのひとつと言っても過言ではありません。そんな都農ワイナリーの中にTSUNO FARM CAFEはあります。
TSUNO FARM CAFEでは、「地酒であるワインには地元で取れた食材を一緒に味わってもらいたい」との思いから国産、地産にこだわり、数種類の野菜やハーブを自家製、できるだけ農薬を使用せずに栽培しており、安全でおいしい料理を提供しています。さっそく日当たりの良い店内を抜け、心地よい風を感じながら都農町を一望することができる、テラス席に腰をかけます。
地元食材をふんだんに使ったランチプレート
今回は10月に新しくできた9種類の料理がぎゅっとつまった「彩りランチプレート」をいただきました。
なんといっても、ランチプレートの特徴は9種類の料理のどれもが都農町産、あるいは国内産の食材がふんだんに使われているところです。
都農ワイナリーで作られている「月夜畑」という本格芋焼酎に使われるさつまいも「黄金千貫(こがねせんがん)」のスイートポテト風、県内で獲れた金フグの天ぷら、すっきりとした酸味が特徴の豆と都農町産パプリカ、にんじんのマリネ、県内産の鶏の胸身をつかったバンバンジー風のサラダチキンなど、こだわりの料理が集まったワンプレートは、さながら地元食材のアンサンブルのようです。
彩りランチプレート ご飯とスープ、ドリンクもセットで¥1,500(税込)
またこのランチプレートには随所にワインとの相性も兼ね備えた「和」のアイデアが散りばめられています。
とくにプレートの下段中央のお料理、一見すると生ハムを使ったサラダに見えますがなんと白和えです。都農町産のルッコラを生ハムとバジルソースで和えたこの逸品は地元の豆腐店から仕入れた豆腐の優しい甘みと生ハムの塩気、隠し味のナッツが良いアクセントになり、自家製バジルソースの爽やかな風味が口いっぱいに広がります。
この彩りランチプレートは季節の食材を使用しているため、1年を通してプレートの中身が変わっていきます。春夏秋冬、その時々のおいしい味に舌鼓をうつ。四季の変化とともにカフェに通えば、そんな楽しみ方もできますね。
おいしさの裏では
この「彩りランチプレート」を考案したTSUNO FARM CAFEのスタッフである黒木清子(すがこ)さんにお話を聞いてみました。

メニューをつくるときに意識したことは、「できるだけ地元の食材を使いたい」ということ。 都農町の多くの野菜が取り扱われている道の駅に足を運びながら食材を選んできました。

「地元の食材が使えれば一番いいですよね。都農町の農家さんともこれから関係づくりをしていきたいと思っています。農家さんの畑を実際に訪ねてみたいですね」。と黒木さんは語ります。

また黒木さんはご自身もお店の畑や家庭菜園で野菜を育てています。
料理を提供するだけでなく、その食材のルーツを探究し食材の魅力を引き出すということ。
そのこだわりを持ったのにはとあるきっかけがありました。

「ある方に大分県で行われた食の祭典に連れて行ってもらったんです。そうしたら食材でこんなことができるんだって驚いて。そこからツボにはまってしまって気になったことを試すようになったんです。たとえば、門川では魚がおいしいよ、北方では牡蠣がおいしいよ、といわれれば現地に足を運んだりとかね」。

そんな背景を持つ黒木さんが考案し、そして、都農町内のイタリアン料理店「BONLISSA(ボンリッサ)」の松脇さん監修のもと試行錯誤を重ね、宮崎県内はもちろん、都農町の食材を使用した色とりどりのランチプレートが完成しました。
黒木さんの食材に対する関心やこだわり、そしてプロの監修のもとに完成したランチプレート。当たり前においしいと思っていたその裏では、さまざまな方の思いや関わりがある。そこを紐解いていくと、おいしさの秘密がわかるような気がしてより楽しみ方が広がります。
都農という土地で輝き続けるお店
黒木さんに都農町の魅力を聞いてみました。
よくほかのまちに住んでいる知り合いに、都農町に移住しないかと持ちかけることも多いといいます。

「都農はとにかく自然が豊かなんですよ。私は山育ちで小さいころから近くの尾鈴山でとれたキノコやジビエを食べていました。そしてほかの土地から都農にやってきた人は、みんな食べ物がおいしいっていいますよ。いろんな人がやってきて都農町が活気づいてくれると嬉しいですね」。

また、お店やメニューのこれからについても聞いてみました。
「ここは開放的なテラスで都農の景色を眺めながら、お昼からワインも楽しめて、ゆっくりとしたひとときを過ごすことができます。都農ワインも毎年数々の賞を受賞していて、農園スタッフと醸造家のみなさんもこれまで以上に相当な努力を積んでつくっています。ランチプレートもこれからどんどんメニューを改良して、都農に移り住んできた人たちにもぜひ楽しんでほしいです」。

そう語る黒木さんの眼差しは、お店や都農の未来に向けての希望で輝いています。
四季折々の食材の魅力が存分に引き出されたこだわりのワンプレート。
それぞれにその「ルーツ」を感じながらワインと共に味わってみてはいかがでしょうか。
※取材は2020年11月時点の内容となります。

[DATA]
【TSUNO FARM CAFE】
住所:宮崎県児湯郡都農町川北14609-20
予約・お問い合わせ:0983-25-5501
営業時間:11:00~16:00
都農町の移住に関するお問い合わせはこちらへどうぞ。
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