#子育て情報
世代間交流で育つ場所 みなと児童館
2021.07.31
私たちが子どものころは、異なる世代との交流はワクワクするものでした。
近所のおじいちゃんやおばあちゃんから聞く昔話はどれも好奇心をくすぐるもので、地域の行事や触れ合いの場は世代の垣根を超える貴重な体験だったように思います。少子高齢化や核家族化が進み、世代を超えた交流の機会が少なくなる今、都農町には世代間交流を大切にした場所があります。
子どもたちの遊び場 みなと児童館
潮風が香る都農漁港の近く、下浜地区という場所に「みなと児童館」はあります。
「児童館」とは、子どもたちに遊びを通して心身ともに健やかな成長ができることを目的とした児童厚生施設の一つ。学童保育とは違い、無料で通うことができ、小学生以下の子どもたちが自由に訪れることができます。
みなと児童館の歴史は古く、昭和47年に保育所として開所し、昭和61年に児童館となりました。施設は芝生のある広場や卓球台のある部屋、図書室があり、いつでも好きなことをして遊ぶことができます。平日は地区の子どもたちが遊びに来るのはもちろんのこと、休日になれば隣の地区から遊びに来る子どももいるそうで、いつも賑やかな子どもたちの声が聞こえています。

そんな児童館には、お父さん、お母さんたちはもちろんのこと、近所のおじいちゃんやおばあちゃんまで地域の人々が多く訪れます。その理由を聞いてみると散歩がてらに寄ってみたり、お茶を飲みに来たりとさまざま。子どもの遊び場だけではなく地域の「世代間交流サロン」としての一面も持つ児童館として地区の人々に親しまれています。
地域と児童館、ともに進んできた歴史
児童厚生員で保護司をしている黒木至美さんにお話をうかがうと、これまでのあゆみを聞かせてくれました。
驚くことに、児童館の歴史をたどってみると今でいうところの「子育てサロン」の先駆け的な場所であったことがうかがえます。
開館当時、下浜地区には近所の人々が集まれるような場所がなく、児童館には自然と地区の保護者が集まるようになったのだそうです。児童館を中心とした交流は今も続き、地区の祭りや行事は児童館で行われるなど、地域の重要な拠点としての役割を担っています。
児童厚生員として20年務める黒木至美さん。軽快なトークで子どもたちを和ませます
そんな下浜地区の方々の思いが共通しているのが「地域で子どもたちの成長を見守っていく」ということ。
これまでも地域の人々が主導で子どもたちの暮らしを守ってきました。
たとえば、子どもたちが縄跳びをしたり、サッカーをしたりする芝生の広場。開所した当時は砂地だったそうで、当時の自治会長が町に相談して芝生が植えられることに。それから毎朝、地域の住民たちが水やりを行い、今の綺麗な芝生になりました。そのほかにも、防災対策の強化や、避難道の整備など「子どもたちが安心して遊べるように」と周辺環境を整えてきました。地区の人々が一丸となって整えてきたからこそ児童館は子どもたちにとってなくてはならない場所になっています。
変わらない「見守り」の精神で子どもたちが育つ場所に
誰しもがふらっと立ち寄れて、子どもと一緒になって遊んで帰る。そんなアットホームな空間で大切なのが「助け合い」。児童館で大人と過ごしていくなかで子どもたちは多くを学び、成長していきます。これまで「地域活動クラブめばえ」が保護者や地域の人たちとの交流を目的に行ってきたテイクアウトカフェ「どんげね」では、子どもたちが率先して運営のお手伝いをしています。イベント自体も好評で若い世代の夫婦が集まり、横のつながりをつくるきっかけにもなっています。また、有志で集まった保護者クラブでは、定期的に演劇や、絵画、版画などのワークショップを行っています。こうした経験を通して学校だけでは学べない文化・教養を培うことができるのも児童館の醍醐味であるといえます。

開所から35年経つ今、子どもたちを取り巻く環境は変化し続けていますが、そんななか児童館は変わることなく地域と協力した「見守り」の精神で、子どもたちを受け入れています。人と人とのつながりが薄くなり、孤立が増える今、これからの子どもたちにとってこうした交流の場はより貴重なものなのかもしれません。

世代関係なく、みんなで和気あいあいと過ごす時間。そのなかでのびのびと育つ子どもたち。
今日も児童館には子どもたちの活気が溢れています。
[DATA]
【みなと児童館】
〒889-1201 宮崎県児湯郡都農町川北3741
開館時間:13:00~17:00(11月~2月)
13:30~17:30(3月~10月)
開館日:月曜日〜土曜日
お問い合わせ: 0983-25−0568
※演劇、絵画等のワークショップは現在休止しております。
※詳しくはお問い合わせください。
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