#暮らす
移住者インタビュー:Pay it Forward つながった想いを都農で返していく
2021.03.29
佐藤真弓さん(51)延岡市出身
「いやいや、私は移住者なんて大それたものではないですよ。嫁に来たって感じです」と話す佐藤真弓さんは宮崎県の北端、延岡市出身。都農町でアトリエと雑貨店を併設した「みんなのアトリエKALPA(カルパ)」を開いています。「さをり織り」を中心とした機織りのワークショップを行い、自由な感性を育む活動をされています。「私の今までの経験と縁はすべてリンクしているんです」と語るその意味とは。
ーー都農町で暮らすきっかけはなんだったのでしょうか?
結婚がきっかけでした。夫は農業に就いていて、主にキャベツと白菜と米を栽培しています。私は都農町へ来て10年目になりますね。都農は住みやすいですよ。人も密じゃないし必要なものはすべてそろうので。駅もスーパーもすべてが2キロ圏内にあるんですよ。これはありがたいですよね。あと、やっぱり食べ物がおいしい。
ーーご夫婦でホームステイの受け入れもされているとか
そうですね、結婚して2年経ってから受け入れるようになりました。私は18歳のときアメリカでホームステイをしたのですが、そのときの経験が大きく現在にもつながっているんです。だから、自分の受けてきた恩恵を次の人へ返したいと思ったのがきっかけです。「Pay it Forward」ですよね。受け入れてみると刺激を受けますよ。海外の子どもたちが日本語を話せるようになるだけでなく日本文化も一緒に学んでいくし、逆にこちらの子どもたちも自分たちの文化を振り返る機会になりますし。
ーー都農町へ来られる前は何をされていたのですか?
延岡市の小学校で臨時講師をしていました。年間契約のお仕事だったので、契約が切れると海外へ旅に行ってました。ホームステイを経験してからたびたび海外へ行っています。ヨーロッパやアメリカにカナダとか。子どものころから海外に対する憧れが強かったんですよ。興味がとにかく旺盛だったんです。そんなこともあって、子どもの世話に慣れていて、英語を話せてっていうんで、夏休み期間中に子どもたちの海外ホームステイの引率もしていましたね。それでオーストラリアに7回行ったり。10人の子どもの面倒を見たりしなければいけないので大変でしたが、私は新たな友人との交流もあり、英語の勉強もできるので楽しんでいましたよ。海外へいるあいだは周りを観察して、学校の授業で生かせるアイデアを拾っていました。
ーーアトリエのことを詳しく教えていただけますか?
アトリエでは「さをり織り」という織物のワークショップを行ったり、気に入った雑貨や工芸品の販売をしています。もともとはホームステイ先のホストマザーの影響でガラス工芸をはじめたんですが、作品を展示していただいている雑貨店でさをり織りのことを知りました。その配色と織物としての自由さに惹かれましたし、ガラスと合うことに気づいたんです。自分で織ったものに自分でつくったガラスを合わせたらマッチするんじゃないかって。それで織りはじめてみたんです。さをり織りは、城みさをさんという方がはじめられたもので、正解がなく、個人の感性のままに織っていくものなんです。色彩が豊かなので見ていて元気が出るんですよね。ガラスと織りのコラボレーションが最高です!!
ーー話してて楽しそうですね。さをり織りは奥が深い
「自分を織る」と言いましょうか、自由で答えがないので織る人の性格が出るんですよ。人それぞれ出来上がる色が違うんです。これって、自分の見てきたもののバックグラウンドが出ると思うんです。なんでこの色に興味を持ったんだろうって。感性でつくっていくものなので、ぜひ子どもたちに体験して欲しいと思います。子どもって体験することで自信を持ちますしね。ぜひ「感力」を育んで欲しいです。お待ちしています。
【DATA】
みんなのアトリエ KALPA(カルパ)
〒889-1201 宮崎県児湯郡都農町川北三日月原5597-14
090-1190-9067(佐藤)
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