#暮らす
移住者インタビュー:自分たちで“遊び”をつくれる場所、都農
2021.03.22
長江一敏さん(41)愛知県出身 長江友佳さん(39)北海道札幌市出身
食堂「せかいのごはんや」を営む長江一敏さん・友佳さんご夫妻。都農町で自給自足の生活を実践されています。ともに20代で都農町へ移住し、13年の月日が経ちました。
ーー都農町へ移住されたきっかけはなんだったのでしょうか?
一敏さん 
そもそもはサーフィンをするために都農に来たんです。そのときは今の「せかいのごはんや」とは違う場所で、一軒家に住んでゲストハウスをしていたんです。
友佳さん
そのゲストハウスに私が訪れたのが2人の出会いです。
私は自給自足の生活に憧れたのが都農町へ来るきっかけでした。北海道の札幌出身なんですけれど、都会なので土に触れた経験がなかったし、暖かい土地に行きたいなって思ってたんです。それでWWOOF(ウーフ)という農業を軸に旅や人と交流ができる機関に登録して南九州へやって来たんですが、宮崎の都農が一番気に入ったんです。
ーーお二人は都農町のどんなところが好きですか?
一敏さん
それはもう手付かずの自然ですよね。自然が豊かで都農ほど海と山と川が近いところはないと思います。サーフィンが好きなので波がいいところも外せないですね。それに加えて都農には魅力的な人が多いんです。自分たちで創作したり農業をしたりと。工夫しながら生活しています。

友佳さん
女性目線からすると保存食づくりとかはそうです。自家製で味噌や梅干し、お漬物をつくっている方が多いんですよ。そして本当においしいんです! いい発酵しているんだろうなあ。

一敏さん
漬けていただいた方の手を見ると、しわや経験値がものを言うんだろうなって思います。程よい加減というものがあって、それは私たちがやろうと思っても1年とかじゃあ無理な話だなって感じます。

ーー都農町に住んでて課題だなって感じることはありますか?
一敏さん
開発が進んできているところでしょうか。確かにみんな都市へ近づきたいという気持ちはあると思いますが、手付かずの自然が好きな身としてはなるべく変わらないでほしいなという思いはあります。

友佳さん
そうですね、山だったところが切り開かれてきてて、私たちが都農へ来たときよりも増えている印象はあります。
一敏さん
都農のような土地でしかできないことってあると思うんです。都会で遊ぶといったらカラオケやボウリングか、映画を観に行くなどの選択肢がありますが、田舎なら夜に星を見てもいいし、焚き火をしてもいいし、キャンプをして歌ったりと選択肢の幅があります。自分で遊びをつくり出せるんです。お金がかからない、けれど贅沢な楽しみができるなと思っています。
ーーお二人の考えていることや生き方が都農という土地とすごく合っていますよね。現在のような価値観や考え方を抱くきっかけってなんだったんでしょう?
友佳さん
旅が大きいです。私たち旅が好きなんですけれど、いつも冒険なんですよ。海外旅だったら国境を越えた瞬間、それまで使っていたお金や言葉や価値観がいきなり変わりますから。そんな経験をたくさんしてきました。
一敏さん
ここで自給自足の生活をしているのも、そういった変化に振り回されずに生きていたいからなんです。とくに子どもたちの未来を考えると何があっても大丈夫でいたいなと。どうやったらそれができるのか、という体験を通した経験を日頃から積んでおけば、どこに行っても何が起きてもやっていけるなと思うんです。
ーー都農町へ移住を考えている方に一言いただけますか?
一敏さん
地元の方や、自然に対する尊敬や感謝は尽きませんね。自分たちは「ここに住まわせてもらっている」という気持ちでいます。

友佳さん
そうそう、ずっと住んでいる方たちに対するリスペクト。教わることも、いただくことも多い。

一敏さん
都農町が大好きです。語り出したら切りがないですよ。アイラブ 都農。
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